すみれのきろく

日々を記録する。私が私を忘れないように。

話しかけようとするたびに心臓がバクバクするのは本当なのに。

帰り道、なぜかおじさんがコンビニの前に倒れた自転車のあいだに

尻もちをついたような恰好で挟まっていました。

私が手を握って何度も引っ張っても立ち上がれず

通りがかりのカップルも手伝ってくれてみんなで引っ張っても

おじさんは立てず「うんと力を込めて」と私たちに指示だし。(笑)

で、結局彼氏のほうがおじさんの脇をもって

背中からひっぱりあげてくれておじさんは無事に救出されたのでした。

 

満月がきれいな夜。

 

話しかけようとするたびに心臓がバクバクする。

特に目上の人に対して。

相手も私のように感じているかもしれない、

と思うような相手(例えば人見知りの子供とか)にはうんと優しく話しかけられるのだけど。

「上司 話しかけにくい」ってググったらいっぱい出てきて

その中に「いい上司は自分から話しかける、悪い上司は話しかけない」

っていうのがあったよ。

で、「話しかけにくい上司から絶対好かれる方法」っていうのもあったから読んでみたけど

挨拶する、とか相談事を持ち掛ける、とか褒める、とかそんなんで

結局

話しかけにくい人には自分から話しかけろ

っていう鉄則でしかないじゃん、って思った。

それができないから困っててあなたの記事にいきついた新入社員を

絶望に突き落とさないでよって。

 

話しかけない上司が悪いって言われても

その上司は上司で自分の人生を生きていて

上司になりたくてなったわけでもない人もきっとたくさんいて

出合ったからには上司、という役割に期待しすぎず

「個人」を尊重することでしか改善の道はないのではないかしら。

相手をちょっとでも理解して、自分のことも理解して、

ある程度諦めて、でも前向きに。

そんな細かい芸当をひとり胸のうちで繰り返している。

 

私がとてつもなくネガティブな気持ちになって

次から次へと涙が出るようなとき

またはちょっとした人の発言をマイナスに受け止めて

自分でも私って被害妄想な奴だ、なんて思うとき

夫に「わざとネガティブになろうとしてる」みたいなことを言われることがあって

そのたびにものすごく腹が立つ。

どんなに一緒にいて、いっぱい話して、同じ猫を愛していても

理解しえない他人としての<要素>みたいなものが見えてしまう瞬間。

 

本当に苦しいから苦しいっていう人に

苦しみたいだけでしょって言うのって。

もしかしたらそういうときもあるかもしれないけど

そんなふうに考えたり(まあ、考えるくらいは私もするときあるけど)

本人に言うのって

ただの意地悪にしか思えない。

 

でもね、そうね、結局私の感覚もあなたの感覚もどこかのだれかの感覚も

全部その人にしか感じられないものなんだね。

今日、川上未映子の『きみは赤ちゃん』を読んでいて

子育てをしている際の夫の分かり合えない感じとか

出産前後の痛みや苦しみに関する記述で

「結局絶対自分と他人とが同じってことはありえないから完全に分かり合うなんて絶対にできない」みたいなのがあって

本当にその通りで

妊娠、出産、子育てなんてしたらきっと

いつもはぼんやり意識している事実が全部あからさまになって

時に固くとがって胸を突き刺してくるような気持ちに

なるんだろうって思った。

 

この本、すごく面白い。

すごく、迫ってくる。

私は妊娠中のウェブエッセイを2年ほど前読んでいました。

産後編含めた書籍版を今初めて読んでいます。

赤裸々で、まっすぐで、たまに切なくなったりしながら

まあ、とにかく、面白い!!って思ってすごいスピードで読み飛ばしています。

 

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