荒井良二さんの世界
荒井良二さんという
絵本作家が好きです。
大胆で温かい、独特の色使い、
なんともいえないかわいらしさと優しさを感じる人や動物。
ページをめくっていると
遠い昔においてきた幸福な世界が
めざめるような気持なります。
いま調べてみたら
ブログを発見。
読んでみよ♬
最近昔大好きだった赤毛のアンシリーズを読んでいます。
本当に今も大好きだしもうたぶん30回くらい読んでるから
次のページに出てくるちょっとした文章とかが
自然に頭に浮かぶくらい。
小学生のとき、私は本当に赤毛のアンの世界にワープしたいって思ってました。
明日になったらこんなつまらない、コンクリートに囲まれた街や学校は
私の目の前から消えて
美しい魔法のような自然にあふれた世界に変わる。
私もプリンスエドワード島でアンの『宿命の友』となって
ギルバートに恋をしてダイアナたちとアボンリーの学校に通って、、
念ずれば通ずるかと半ば本気だったから
目覚めるたびにいつもと同じ白い壁紙が悲しかった。
赤毛のアンに限らず、大好きな本に出合うといつも同じことを考えて
それでも変わらない現実にひとり泣くこともしばしば。
で、またここ数日その感覚を思い出して
子供の頃と同じようになんだか満たされない、寂しい気持ちになったのです。
現代の、この日本の東京で
自分の気持ちを話すこともなく笑ったり泣いたりできずに
悶々と今日を生きてしまったことが悲しくて。
でも、ふと気づいたの。
荒井良二さんは100年前の、美しい自然の中で生まれ育った人じゃないんだ!って。
あれ、荒井良二さんって私と同じ時代、同じ国に生きてる人だけど、
こんなにも彩にあふれた美しくて優しい世界を描いてるんだって。
当たり前すぎるくらい当たり前のことだけど
それを意識できたことで、
自分が子供のころから「時代」とか「環境」をひそかに
恨んで、幸福でいられない原因を
外に押し付けてたんだなって思った。
改めて考えると『赤毛のアン』読んで
「今の私と似てる♬」って思うことだってできたのね。
できなかったけど。
違っているのが悲しくて、なんとか近づけたくて
近づけなくて、夢が失望に変わってしまった子ども時代。
すべては自分なのに。
それをわかっているつもりで、私、わかってなかったのね。
「こんなところにいるせいでうまくいかない」とか孤独だとか思ってたけど
同じところに、同じ時間にいても
ずっと美しくて、優しくて、あたたかくて、ドラマチックな
世界を創造できる人もいる。
地味に感動した。
そして私も、そうなりたい、と思ったのでした★